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濵田崇裕さんのあれこれとか。X→@hamataka1219

ソロモン流“中村獅童”2013.11.10放送分感想

感動してテレビ画面見ながらえぐえぐ泣いていた中村獅童さん密着のソロモン流放送日からもう3日か、早いなぁー。
『大和三銃士』の公演中にこの舞台の密着映像が放映されると小耳に挟んだし、千秋楽にはテレ東カメラが入っていたしで、首を長くして楽しみに待っていた放送日。
当然お目当ては大和三銃士観劇によって大ファンになってしまった中村獅童さんその人で、そのついでにちょこっと濱田さんが映り込んでくれればいいな~くらいの期待をしつつ視聴したわけですが。

…うわーうわーうわー、これ何?(驚愕)

獅童さんの目を通して映る濱田崇裕というジャニーズ所属の新人タレントも追う、という番組構成で。
お稽古シーンでのテロップ「関西ジャニーズJr. 濱田崇裕」に度胆を抜かれ。
出演舞台の関係でリハに遅れて参加した早乙女太一さんがいらっしゃるということで、本番10日前くらいの差し迫った時期にカメラは入ってたんでしょうね。

その時点での濱田崇裕。
槍を持っての殺陣はフラフラ、台詞回しはただの棒読み。
どこのポッと出の能無しローティーンアイドルですか?と胸ぐら掴んで怒鳴りつけたいレベルでした。
ただのヲタでしかない私が素人目で見てもその体たらく、きっとベテラン揃いのアンサンブルさんやメイン級の有名俳優さんたちは「これだからジャニーズは…」と溜息ついてたんじゃないかと。

そんな濱田さんを厳しく指導する座長、獅童さん。
「濱ちゃん、段取りじゃないんだから…芝居しないと」
怒られていたシーンはそう、あの感動的なクライマックスの長い長い殺陣のあそこ。
あのシーンの濱田さん、ではなく花輪嵐様に私たちは何度も涙したのに、たった10日前はこの状態だったの?と唖然としました。
そして嵐・万十郎・織部の3人がフラフラながらも寄り集まって肩を組むシーン。
濱田さんの見せ場の台詞「大丈夫ですか」があるんだけど。
何というか、その…棒という以外の言葉がない、そりゃもう酷い台詞回し。
感動も何もあったもんじゃない。
9月に濱田さんが上京してからこの時までの半月以上の時間、何してたのアンタ!と怒鳴りたい衝動に駆られてしまいました。

勝手な濱田担の想像なんですが。
濱田さんって決して器用なタイプじゃないと思うんです。
歌もダンスもアクロもJr.としては上手なほうにランクされてはいるけど、それは持って生まれた才能じゃなくて陰で黙って努力して身に付けたスキルで。
演技力に関しても同じなんじゃないかと。
考えて作り込んで、また考えて作り込んで、それの積み重ねで完成形に近付ける。
助走期間が長い、それがきっと濱田さんのやり方。
そう考えると演出家のきだつよしさんが、濱ちゃんは役を掴んでから良くなったと誉めていらしたことの説明もつくしね。
だからこそ最後の最後、千秋楽にあの名台詞「さようなら、桃太郎…」が生まれたんだと思います。

個人的には、お稽古の休憩時間の非常階段での映像にクラクラしました。
獅童さんに色々な指摘をされて、叱られた大型犬みたいにちょっと肩を落として黄昏る濱田さんがあまりにも自分のタイプど真ん中でw
その時に受けたインタビューで「厳しく指導してくれたんです」と怒られたことについてコメントする濱田さんの表情がキリッとしていて、とってもカッコ良かった。
そして、後日の稽古風景では私たちの愛する花輪嵐様の姿があったのでした。
ペラッペラ棒演技からの飛躍的な成長を見せてもらえるなんて、そんな機会は普通だったら無いよね。
そういった意味でこのソロモン流は神番組だったなぁ、と思います。

その他にも居酒屋で座組が一斉に集合してお食事会しているところとか。
クライマックスシーンの濱田さんの 「やられてたまるかあーっ!」とか。
『大和三銃士』を愛するファンの宝物となる映像満載で、本当にソロモン流さんに感謝して土下座したいくらいだわ。

で、ラストまで番組を見て私が思ったことなんですが。
歌舞伎俳優としての獅童さんは不遇な環境に長らく身を置いてきて、名門の家の生まれであればしなくてもいい苦労をたくさんしてこられた方で。
それなのに、獅童さんは「自分は歌舞伎の世襲制を否定しない」と仰られる。
自分を苦しめた世襲制を壊そうとしないのは何故なのか?私にはさっぱりわからなくて。
だけどね、ソロモン流を見てちょっぴり謎が解けた気がします。

祖父から父へ、父から息子へと受け継がれていく歌舞伎の心。
父が廃業したことによってそれを受け継げなかった獅童さんは、自分が苦労の末に芸能界で掴んだ様々なものを誰かに伝えてあげたいと思っているに違いなくて。
血縁関係はなくても、勘三郎さんからたくさんのプレゼントを受け取った、その恩返しの意味も込めて。
そんな時に現れた“濱田崇裕”という無名のジャニーズタレント。
まだ20代半ばで、夢はでっかくて、だけど実績も知名度も無くて、それでも努力を厭わないという長所はある。
「もしかして、こいつになら…」と獅童さんが思って下さったとしても不思議じゃないよね?
うん、きっとそう。
芸能界での歳の離れたお兄さんみたいな存在に獅童さんがなってくれた理由はこれなんじゃないのかなぁと思います。
願わくばこのステキな獅童さんと濱田さんとのご縁が、長く長く続きますように…。

とにかく、濱田担冥利に尽きる1時間を過ごさせて頂きました。
ソロモン流スタッフ様、中村獅童さんという素晴らしい役者さんと濱田崇裕さんという可能性を秘めた役者の卵に密着して下さってありがとうございました。